今一番指導に力を入れているイマココボーカル部
イマココボーカル部という、プロの素人集団。
プロの素人集団って、なんとなく矛盾しているような、相反するものが共存しているような気がしますよね。
この言葉は、部員のみんなを見ていてピンときたのですが、音楽ってなんだろう?音楽ってなんで生まれたんだろう?音楽にできることはなんだろう?今まではどうで、これからはどうなっていくのだろう?などなど、色々な感情や思いが頭の中を渦巻いたのでした。
“素人”と聞いてイメージするのは、おそらく否定的な言葉ではないでしょうか。
僕がイマココボーカル部のみんなに抱いている“素人”とは、読んで字の如く
【素の人】
なのです。これまで僕が指導してきた人たちのほとんどは、素人を脱却したい、プロになりたい、そうあるべきだ、どうせやるならそれが正解だという考えを持っている人たちでした。それ自体は悪いわけではないのです。
しかし、【素人】というものや【プロ】というものに対するイメージが先行しすぎて、音楽を奏でることや心構えのようなものを持つときに、原始的な、魂レベルで震えたり、無条件に感動したりするようなことからちょっと離れているような気がしていたのも事実です。
だから、もっとあなたでいい。あなたでいることこそが、音楽を奏でるということそのものである。
という考えに至った訳です。部員のみんなを見ていると、その素直さや感受性の高さ、そしていい意味で【つまらなければ無反応。楽しければ大笑い】という、感じたままが隠せない様子や打算的な部分が全くと言っていいほど無い様子を見ていると、歌云々というよりも【その人】にどんどん惹かれていく訳ですね。もう大好き!みたいなね。
不思議なのは、ほとんど喋らないメンバーも数人いますが、それが際立っていてとても個性的なのです。目立つから光っている(ように見える)とかそういう次元の話ではもう無くて、物理的な人間としての姿形を着ている魂と触れ合っている感覚です。
あんなにたくさんのメンバーが同時に歌っていながら、一人一人が際立っている。でも、合唱はしている。そのことにやけに感動してしまって、レッスン中嬉しくなって笑いが止まらなくなったり、伴奏の手を止めて賞賛の言葉をかけたくなる。
あの人たちが世界中で歌ってくれるのなら、そこで聞いている人たちはみんな笑顔になるのだろうなと。大袈裟ではなく、本気でそういう未来が見えちゃうんですよね。
歌うように生き、生きるように歌いましょう!といつも声をかけていますが、まさにそれを体現している部員たちに、ずっと歌っていて欲しい。そして、僕が聞こえている音楽の世界に来てもらいたい。
既に十分楽しそうな部員のみんなに聞こえる音楽の世界が広がったら、何かとても大きなものが動くような気がしているんです。
これからの日本に、世界に必要なのは、一人ひとりが互いの人生のアンサンブルとして責任を果たし合い、音楽を通してコミュニケーションを取り合い、奏で合いながら息(つまり、力)を合わせて生きていくことなのだと思っています。
きっとそれができる、そして世界中に広めていけるとっても素敵な人たちなんです。みんなを尊敬しています。もっともっと、奏でて欲しい。もっともっと、たくさんの人に聞いて欲しい。そして、この記事を読んで【なんか私も(僕も)その一員として歌いたいかも】とピンときた人は、確実に僕たちの仲間です。お気軽にお問い合わせください。男性も大歓迎。むしろ来てください。
12月7日に市川市民会館小ホールで公演を行いますが、そこに向けた部員の思いを是非インスタで見てみて欲しいです。何度泣かされたことか。先生続けてきてよかった、と思わせてもらっています。